経営もアートも、正解のないことを楽しもう。

Yuki Shichiku
Jan 28, 2023

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子供が産まれてから初の出張がようやく終わり、残るは保育園の見学ミッションを終わらせてやっと沖縄の妻子に会いに行ける。明日必要な資料を作らないとヤバいんですが、ふと書きたい事が出来たので久しぶりの振り返りと気づきをば。

沖縄に妻子を置いて出てきたのには二つ理由があり、一つは自社の総会があった事。オフラインで全国から暗号屋のメンバーを福岡に集めて半期の目標等を擦り合わせた。二つ目は東京での仕事が溜まったり、オフラインの会が幾つかタイミングよく詰め込まれたからだ。

総会では「正解のない事を楽しもう」だとか「自分で正解を探そう」だとか、割とトップダウン気味に自分の権限が大きくなってきたのを自律分散していこうという意味でメッセージを発信した。

東京出張ではオフラインで議論することによって万博のパビリオンなど各プロジェクトでの課題を把握する事が出来たし、新プロジェクトの主要メンバーと話し合ってお互いのやるべき事の解像度が明確になった。

藝大の卒制展に行ってきた

仕事面だけ振り返るとこの総会から東京出張はこんな感じで実りある形で終わったが、飛行機に乗る当日の朝から東京藝大に入った友人の下山氏に誘ってもらって卒業制作展を快晴の上野まで観に行ってみた。

東京都美術館と隣の藝大の2箇所で行われていた卒制展は割とサクサク回っても4時間くらいある大ボリュームの展示だった。個人的にブルーピリオドを読んでいたりしたので、より一層ひとつひとつの作品に色んな感情や考えがありそれぞれの表現手段を通じて熱量を感じることができた。

一人の卒業生から作品を観ている時に解説して貰えたのだが、自分達のやっている事への葛藤等について議論も出来て楽しかった。やりたいことをやっている人は何であろうとカッコいい。

思考を飛躍させるのにアートはとても良い物だと思う。東京は色んな展示をしているので来る度に何かやっていれば観に行くのだが、今回は最高の体験だった。最近は会社経営なんていう正解のない事をやっているので、アートの様な正解のない作品達にとても共感が出来る。

アートコレクティブALT

そんな経営とアートの類似点に気づき始めていた矢先に、誘ってくれた下山氏のアートプロジェクトの展示で目から鱗が落ちた。

彼らのアートコレクティブALTは「ありうべき未来は、アートから生まれる」というステートメントを掲げており、起業家やその仲間のビジョンやミッションを素材に目で見て触れるアートを創り、参加型対話鑑賞という形でそのビジョンについてそれぞれが理解を深めていくという活動をしていました。

実際にBASE FOODさんでの事例も紹介されていて、自社のディスカッションから生まれたアートが展示されていました。アーティストと起業家の類似性がビジョンを通じた作品となり、ビジョンという未来への解像度を上げてくれる最高のワークショップだと思いました。

暗号屋はテクノロジーで課題解決する積み上げ型のアプローチが多いのですがそれだけではダメで、アート的に思考を飛躍させる事はビジョンで描いた社会に近づくために非常に有効だと思います。下山氏とも話せましたが、暗号屋でも是非ALTのワークショップをやらせて貰えればと思っています。

今回はとても良い経験が出来たので改めて経営もアートも正解のない事を楽しもうと言う気持ちになれた。

ありうべき未来はアートから生まれる。暗号屋として「新しいインターネットの時代を創る」というビジョンを掲げる起業家としても、テクノロジーの積み上げとアートで未来を描きながらより解像度高く活動していきます

(そう言えば落合陽一によって日本科学未来館に展示された物理ブロックチェーンはもはや現代アート化されている気がするw)

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Yuki Shichiku

紫竹佑騎と申します。しちくゆうきと読みます。79と表記したりします。