福岡で飲んだ後の締めはうどんだという都市伝説
今まで福岡に来てから「福岡には飲みの締めをうどんで済ますことがある」と伝え聞いては居たのだが、所詮1年半くらいしか住んでいないにわか福岡県民なので心の底からそう思えない自分がいた。
結局締めは豚骨ラーメンをすすり、背徳感と幸福感に包まれながらふらふらと歩いて帰路を辿っていたのだ。
だがしかし、福岡には一般に認知されたもう1つの名物がある。それは明太子だ。最近この福岡の明太子を卵かけご飯にかけて食べるというバズレシピが流行っていた。しかしそんなものはあくまで之を知るきっかけにしかならない最強のレシピだったことを後で知ることになる。
福岡には24時間営業のうどんチェーン店「ウエスト」がある。新潟出身で東京で過ごした僕にとっては全く馴染みがない。ここは言わずと知れた地域密着型のチェーン店で、まぁ地元の人からしたら東京でいう幸楽苑くらいの規模の店だと思う。
単刀直入に言うと、ここの「明太得セット」がアホみたいに美味い。福岡の明太子ブランドでトップをひた走る「ふくや」の明太子とウエストのコラボ作品である、明太子温玉ご飯がついたごぼ天うどんのついた至極の一品である。
明太子とご飯の組み合わせで有名なのが、中洲の近くにあるめんたい重のお店で観光客には人気の名店がある。ここ最近はいつも行列を作っていていかにも福岡らしい良いものを食べてる感じが出るし、実際に東京からお客さんが来た時はこの店を勧めることが多かった。
しかし福岡への依存度が高まった昨今、友人に「この前めんたい卵かけごはん食べてましたよねー?」と確認が入る。僕はその旨さの感動を伝え、明太子を日常的に食べる福岡県民の仲間入りをしたつもりになっていた。
事態は急変し、本物の明太子卵かけご飯を叩き込むために、ついにウエストの「明太得セット」に出会うことになる。ご飯の上にはふくやの明太子、温泉卵、ネギ、刻み海苔。お好みで醤油ベースの出汁の効いたタレを回しかけて食べる。
飲んだ後の小腹が空いた身体に心地よい塩分が染み込んでくる。そして何度か食べた後にウエストのごぼ天うどんの汁をすすりながら、ウエスト独特の柔らかい食感のうどんで中和する。以下繰り返し。
適度に酔ってフワフワした状態の中、恐ろしい程の多幸感が押し寄せてくる。僕はこんなへべれけな生活を送ってしまうほど福岡に毒されていて、本当に危険な街なので絶対に来ない方がいい。絶対にオススメしない。帰れなくなる。なんども言う、危険だから来ない方がいい。絶対にだ。この記事を見た皆が、どうか救われて欲しい。