暗号屋の考える「ちゃんと稼ぐ」について漫画「トリリオンゲーム」を使って説明した話

Yuki Shichiku
Aug 10, 2023

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2023年下半期の暗号屋総会を7月に開催しました。今回はちょっとした事故があり予算が溶けてしまい、小規模開催になってしまったんですが集まった人数が話しやすい感じになってそれはそれで良いモノがありました。

今回はその総会で話した暗号屋の下半期スローガンについて書いてみようと思います。最近ハマっている漫画「トリリオンゲーム」のネタバレを多少含んでいますが、この話を聞いてもらったあとに漫画全巻読んだという社員も何人かいるのでむしろトリリオンゲームのオススメ記事として読んでもらってもいいかもしれませんw

暗号屋のビジョン・ミッション・バリュー

暗号屋には「あたらしいインターネットの時代を創る」というビジョンや「ブロックチェーン技術が拓く新しい経済活動を生み出し社会実装する」というミッションがあります。詳しくは下記のリンク先にいろいろ書いてあるので見てみてください。

このMVVに合わせて地味にバリューも5つに更新されていて、公式サイトにはそれぞれの詳細について書いてあったりします。

  • Decentralization
  • 新しいインターネットの時代に熱狂せよ
  • センスメイキング
  • ちゃんと稼ぐ。
  • 素直で、いいやつ

今回はその中でも「ちゃんと稼ぐ」というものを明文化するためにお話させてもらいました。

https://twitter.com/79yuuki/status/1683097820935639045?s=20

過去にツイートした通り、エンジニアとして働いていた自分も技術ドリブンの会社も、つい目の前の技術や実装に没入しがちです。(一部、研究所disみたになってますが、企業の研究所は利益目的の研究をしているのでそもそもが違う。)

そんなときに「ちゃんと稼ぐ」という行動理念を推していきたいので掲げています。技術をきちんとお金を稼ぐツールとして使う。 ただ創るのではなく、 そこにインセンティブがうまく回る仕組みを体現する。 自分が創るものがお金を稼いでいるかの視点を持つ。というのが伝えたいことでした。

ただこういう行動理念とかは何度も伝えたところでなかなか浸透するものでもありません。日々の業務の中で意識されてこそのものです。そこで改めて説明させてもらったのがこちら。

まんが「トリリオンゲーム」で学ぶ「ちゃんと稼ぐ」

内部の資料では漫画のスクショを使っていたんですが、著作権的な問題もあるので可能な限り文章で説明していきますw

登場人物はハルガクハッタリ人間関係最強ヲタクスーパーハカーが出てきます。この二人が起業をして1兆ドル企業を創るために色々頑張るストーリーです。

この二人が最初に「裏側が人力ハッタリのAIフラワーショップ」事業を創ります。すると売上はほぼ出ず頭打ちになり、人間関係で花が売れる一番大きい市場、一丁目一番地である水商売業界での売上を目指しにハルとガクはホストとして潜り込みます。

ここからがちゃんと稼ぐの登場です。まずエンジニアのガクがお客さんのキャバクラ嬢の「誕生日が複数ある」「誕生日に自分で自分に花を贈る」という発言を仕事の中で聞き重要なインサイトを知り、顧客目線でサービスを一晩で改善し、誕生日の登録を複数出来るように実装してしまいました。それをすかさずハルくんが営業して目の前で売るというコンビネーションが働くのと、今度はハルくんの人間関係最強の目線での顧客心理分析が始まります。顧客目線でユーザーの心理をついたインサイトを提案し、こんな機能があったら良いなとアイデアを出してくれます。

この発言に対してガクくんは「フォトグラメトリ」(写真から3Dデータを作る技術) という技術者ならではの引き出し、アイデアで応えてくれます。ただフォトグラメトリを実現するには大量の花の写真が必要なので無理かと思いきや、ハルくんが人間関係パワープレイで人目を気にせず店頭の花などを撮りまくって収集してしまいます。技術と営業(bizdev)が両輪揃ったコンビプレーがとっても美しいので是非読んで欲しいシーンです。

これが「ちゃんと稼ぐ」だ!!!

ハルとガクの2人が素晴らしいのはそれぞれの専売特許である営業と技術を手段として活用して、手段でお客さんが儲かって成功するところにコミット出来ているという点です。大事なのはその専売特許に給料が払われていますが「ちゃんと稼ぐ」という目線でいくと営業もエンジニアも給料は手段の提供に最低限必要なものとされています。

逆に一番最悪なパターンでいうと、エンジニアは営業が欲しい機能を作るだけで社内受託状態になり、営業もお客さんに提案をしてその場の満足を作れていても、手段の提供に留まりお客さんの売上など成功まで見られていない状態がそれです。

今の暗号屋がもっと良くなるための2023年下半期スローガン

上記の話から、今回の総会では「ちゃんと、ちゃんと稼ぐ。」というスローガンを掲げてみました。ハルとガクのチームプレイを参考に、自分の専売特許をお客さんの利益に向けようという意味です。技術と営業、派手とコツコツ、大雑把と真面目、両輪なくして上手くはいきません。更に大事なのはこの両者が同じ方向を向き、それが顧客の課題に向かっていることです。お互いの仕事で正論を言うのは自分の考えとして言うべきで、その先でお客さんが喜ぶ案とセットで考える。手段の提供としての正論のその先を常に用意する事が非常に重要なのである。

と、言う話をしましたがこれを実践するのがやはり難しいですよね。

そんなときに魔法の合言葉「ちゃんと、ちゃんと稼ぐ。」を日常で使うことでこれを実践できます。例えばこんな時に使ってみてください。

  • 「これは意見として~(正論)~なんだけど、ちゃんとちゃんと稼ぐためには〇〇が必要なのでは?」(正論に意見をセットで乗せる)
  • 「この仕様、ちゃんとちゃんと稼げているだろうか?」(タスクに向き合った時のものさし)
  • 「その技術、最近良く耳にするけどちゃんとちゃんと稼ぐには何が足りてないんだろう?」(手段の本質を考える)
  • 「自分の仕事でお客さんは満足してくれているが、お客さんはちゃんとちゃんと稼げているだろうか?」(自身の仕事の振り返り)

前前職のサイバーエージェントでもスローガンはありましたが、凄いのは社員がその日からすぐそのスローガンを口にして実践していくところでした。私自身もこのスローガンをミーティング中などに使ったり、Slack上の良い動きに「ちゃんとちゃんと稼ぐ」スタンプを付けたり意識してもらうようにしたり、今月から「今月のナイスちゃんとちゃんと稼ぐ」を社内投票で表彰して、会食ボーナスなどを付与する施策を始めています。スローガンは掲げるだけでは意味がなく、使ってナンボ。

こんな感じで暗号屋の「ちゃんと稼ぐ」というバリューを明文化してみました。暗号屋は非中央集権で分散型のカラクリを使って人を幸せにしたり儲けたりしながら、これからの当たり前を創ろうとしています。ブロックチェーンのポテンシャルを十分に理解して、それが起こすゲームチェンジを理解してそこを一丁目一番地として「ちゃんとちゃんと稼ごう」としています。流行りと対極にあり、誰かに認められず自分が良いと思ったモノを中心にちゃんと稼ごうとしている。ここに共感した人が集まっている会社です。

ブロックチェーンなんて知ったこっちゃない人たちにそれを意識させず、ブロックチェーンが拓く新しい経済活動を社会実装するにはとてつもない壁がありますが、そこの大きなゲームチェンジにチャレンジ出来る国内のポジションとチームがあります。

プレスリリースなど打たせてもらっているたくさんのパートナーに恵まれながら、グローバルにこのミッション遂行を暗号屋ではやりたいと思っています。一緒に働いてくれるメンバーも募集しています。共感してくれた方は是非採用情報ページから連絡くれると嬉しいです!長文にお付き合いいただきありがとうございます!

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Written by Yuki Shichiku

紫竹佑騎と申します。しちくゆうきと読みます。79と表記したりします。

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